ADKホールディングスの社長植野伸一の経歴は?東京オリンピック受託収賄疑惑で家宅捜索!

東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の、高橋治之元理事が代表を務めるコンサルティング会社「コモンズ」が、AOKIホールディングスから4,500万円の資金を受領したとされる受託収賄疑惑で、コモンズもAOKIホールディングスも家宅捜索を受ける中、新たな関係先として浮上してきたのが「ADKホールディングス」(社長:植野伸一)です。

この「ADKホールディングス」の東京オリンピックを担当した部署は、スポーツ分野で高橋治之氏と取引があったということで、今回の受託収賄疑惑に関連して家宅捜索を受けているようです。

今回は、この「ADKホールディングス」という会社を率いている植野伸一社長について調査するとともに、ADKホールディングスの情報についても確認していきましょう。

目次

ADKホールディングス社長植野伸一経歴は?

それでは、ADKホールディングス社長植野伸一氏の経歴について確認していきましょう。

  • 名前:植野伸一
  • 生年月日:1954年(昭和29年)2月17日
  • 年齢:68歳
  • 出身:栃木県
  • 出身大学:同志社大学商学部
  • 趣味:なかなかうまくならないゴルフ
  • 経歴
  •  1976年(昭和51年)4月: 株式会社旭通信社入社 ADKホールディングスの前身会社の一つ
  •  2000年(平成12年)1月: 合併した株式会社アサツーディ・ケイの第5営業局長に就任
  •  2005年(平成17年)1月: 執行役員 関西支社支社長
  •  2007年(平成19年)1月: 執行役員 コーポレート本部長
  •  2008年(平成20年)3月: 取締役執行役員就任
  •  2012年(平成24年)3月: 取締役常務執行役員 統合ソリューションセンター担当
  •  2013年(平成25年)3月: 代表取締役社長就任
  •  2019年(平成31年)1月: 持株会社体制に移行し株式会社ADKホールディングスの代表取締役社長およびグループCEO就任

植野伸一氏は、ADKホールディングスの前身である旭通信社に入社し、出世街道に乗って社長に就任しています。趣味は「なかなかうまくならないゴルフ」とのことで、2013年に東京広告協会報で語っています。

上記の他、出身高校など調べてみましたが情報がありませんでした。追加の情報を得られ次第追記いたします。

植野伸一社長を務めるADKホールディングスとは?

それでは、植野伸一氏が社長を務めるADKホールディングスについて詳しく見ていきましょう。

ADKホールディングスの会社情報

  • 会社名(商号):株式会社ADKホールディングス
  • 本社所在地:東京都港区虎ノ門1丁目23番1号 虎ノ門ヒルズ森タワー
  • 代表電話番号:03-6830-3811
  • 設立:1956年(昭和31年)3月19日 ※前身である株式会社旭通信社創業
  • 現法人設立:2019年(平成31年)1月1日
  • 代表者:代表取締役社長 植野伸一
  • 従業員数:約270名
  • 事業内容:グループ全体戦略・運営方針の立案ならびに事業会社の管理・監督、およびグループのバックオフィス機能などを提供する純粋持株会社
  • 資本金:1億円

株式会社ADKホールディングスは、東京都港区の虎ノ門ヒルズに本社を構えている広告代理店です。

虎ノ門ヒルズは、東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」と直結しているのでアクセスが良い場所ですね。

ADKホールディングスは、広告代理店大手のランキングでは常に上位TOP5に入っている企業になります。(2022年では第3位)ちなみに、上位にランクインしているほかの企業としては、電通・博報堂・サイバーエージェントなど皆様誰もが耳にしたことのある企業名だと思います。

ADKホールディングスの沿革は?

それでは、ADKホールディングスがどのような歴史を積み上げてきたのか、前身会社二社とともに順を追って確認していきましょう。

旭通信社の沿革

まずは、ADKホールディングスの前身会社の1社目「旭通信社」について確認しましょう。

年(月)出来事
1956年3月株式会社旭通信社設立。略称は「アサツウ」。
1984年1月BBDO INTERNATIONAL INCとの業務・資本提携。
1987年10月東京証券取引所市場第二部へ広告会社として初めて上場。
1988年この年以降、アニメなどには略称の「ASATSU」が使用される
1990年6月東京証券取引所市場第一部銘柄へ指定。
1991年5月中国の新華通信社と業務提携。
1996年デジタルガレージを率いる伊藤穰一と旭通社員の横山隆治などが起案者となり、博報堂、旭通、第一企画、読売広告社、I&S BBDO、デジタルガレージによって、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)を設立。
1998年8月世界3大広告会社グループ、WPPグループと業務・資本提携。

第一企画の沿革

次に、ADKホールディングスの前身会社の2社目「第一企画」について確認しましょう。

年(月)出来事
1951年12月第一企画宣伝株式会社設立。
1961年9月東京都中央区銀座七丁目に本社を移転し、商号を第一企画 株式会社に変更。
1962年9月双葉企業株式会社および株式会社啓新社と合併。
1976年6月米国の広告会社Doyle Dane Bernbach Inc(現DDB Needham Worldwide Inc)と業務提携。
1988年10月第一アドボード株式会社と合併。
1996年9月日本証券業協会に株式を店頭登録。
1997年国内初のインターネット調査パネル「KNOTs」をリリースする

アサツーディ・ケイの沿革

上記2社が合併してできた「アサツーディ・ケイ」について確認しましょう。

年(月)出来事
1999年1月株式会社旭通信社、第一企画株式会社合併。株式会社アサツー ディ・ケイとして発足。
2000年11月ベトナムに現地法人「ASATSU-DK VIETNAM INC.」設立。
2002年11月本社を中央区築地「ADK松竹スクエア」に移転。
2003年4月子会社5社を合併し、株式会社ADKアーツを設立。
2006年8月電通、デジタルガレージ等と「株式会社CGMマーケティング」設立。
2008年1月子会社2社を統合し、株式会社ADKダイアログを設立。
2011年8月「株式会社ADKデジタル・コミュニケーションズ」設立。
2013年3月植野伸一が代表取締役社長に就任。
2014年6月本社を港区虎ノ門「虎ノ門ヒルズ」に移転
2018年3月東証一部上場廃止

上記、何度か名前が挙がっている「デジタルガレージ」は、伊藤穰一氏が設立した会社です。なお、伊藤穰一氏については別記事にて調査していますのでよろしければご覧ください。


植野伸一氏は、2013年にアサツーディ・ケイの社長に就任しています。

お気づきかと思いますが、社名の「アサツーディ・ケイ」は前身会社2社の名前を残した社名となっています。

アサツー → 旭通信社   ディ・ケイ → 第一企画(D・K)

ADKホールディングスの沿革

最後に、現在の商号である「ADKホールディングス」について確認していきましょう。

年(月)出来事
2019年1月株式会社ADKホールディングスを純粋持株会社とした持株会社体制へ移行
2019年2月日本IBMとの共同事業として、企業のカスタマーエクスペリエンスの向上および変革を目的としたコンサルティングサービス「ALPHA BOX」を開始
2019年4月ADKマーケティング・ソリューションズ、JR東日本企画、東急エージェンシーとともに「株式会社Data Chemistry」設立
2019年7月ADKマーケティング・ソリューションズ、ノーザンライツと「株式会社ADKデジタルオペレーションズ」設立
2020年1月ADKホールディングス、ベトナムの独立デジタルエージェンシー「VietBuzzAd(VBA)」社を買収
2021年12月加速するDX時代のコミュニケーション課題を ワンストップでスピーディに解決するオンラインサポートサービス『ONE ONLINE』を提供開始
2022年7月東京オリンピック・パラリンピックの受託収賄疑惑ADKホールディングス本社が家宅捜索を受ける。

ADKホールディングスの組織

ADKホールディングスは、以下の3つの事業会社を含めた4つの会社を中核とした企業グループとして再編されています。

  • ADKマーケティング・ソリューションズ(ADK MS)
  • ADKクリエイティブ・ワン(ADK CO)
  • ADKエモーションズ(ADK EM)

ADKホールディングス受託収賄疑惑はシロ?クロ?

今回、受託収賄疑惑家宅捜索されているADKホールディングスですが、この疑惑はシロなのでしょうかクロなのでしょうか?


東京オリンピック・パラリンピックについては、これまでも金銭に絡む様々な疑惑が持ち上がってきました。

スポンサー資金には、オリンピック史上最高の3,750億円が投入されたと言われています。多くのスポンサー資金が集まれば、国や東京都の公金支出を減らせるメリットがあり、専任代理店となった広告大手の電通にも多額の手数料が入ることになります。ちなみに、今回の渦中の高橋治之氏は電通の元理事ですが、そんな電通も今回家宅捜索を受けています

電通と同じく、大手の広告代理店であるADKホールディングスも東京オリンピック・パラリンピックに絡み、スポーツ関連部署が高橋氏と取引があると言われているため、ADKホールディングス受託収賄疑惑はクロに近いのではないでしょうか?

押収した資料の解析結果が注目されますね。

(2022年7月31日追記)AOKIホールディングスは、当時の電通の子会社に2億3,000万円を支払ったことがわかりました。その後、コモンズが受け取っているといいます。

当初受け取ったとされるコンサル料4,500万円とは別に、です。

そのうち、数千万円をADKホールディングスなどを通じて、JOC(日本オリンピック委員会)に加盟する2つの競技団体へ提供したということです。


(2022年8月17日追記)コモンズの高橋治之氏が受託収賄容疑で、AOKIの前会長・前副会長・専務執行役員が贈賄容疑でそれぞれ逮捕されています。今回の逮捕については、ADKホールディングスに関する情報はありませんでしたが、まだまだ調べればいろいろ闇が出てきそうです。

受託収賄疑惑、さらに広がりそうですね!

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