ひろゆきが推す伊藤穰一とは？経歴は？本当にデジタル庁にふさわしい？

インターネット掲示板2ちゃんねるの開設者で実業家のひろゆきさんが、「デジタル庁のトップは伊藤穰一さんが良い」とツイッターに投稿していることが話題となっていますね。

デジタル庁のトップは伊藤穰一さんが良いと思います。 https://t.co/yYXSatM8su

— ひろゆき (@hirox246) April 26, 2022

きっかけは、デジタル庁の石倉洋子デジタル監が退任し、後任に浅沼尚氏が就任するというニュースです。

今回は、ひろゆきさんが推すこの「伊藤穰一」という人物について調べてみました。

伊藤穰一の基本情報

伊藤穰一のプロフィール

• 生年月日：1966年6月19日（55歳）
• 出身地：京都府京都市
• 居住地：アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン
• 職業：実業家・投資家・教授
• 肩書：デジタルガレージ共同創業者

伊藤穰一の生い立ち

• 京都府に生まれた後一家でカナダに移住し、さらに3歳の頃アメリカのミシガン州デトロイト郊外へ移住。
• 父親は研究者、母親は秘書としてOvonics社で働いていた。
• 同社の創業者からとても目を掛けられ、当時のテクノロジーや社会情勢について教育を受け、13歳で「もはや子どもではなかった」と語られている。
• 一方、毎年夏は妹と共に日本の祖母宅で過ごし、祖母から伝統的な日本文化について教わった。

伊藤穰一の学生時代

• 14歳の頃、母親がOvonics社日本法人社長へ着任する時に日本へ帰国、東京港区の西町インターナショナルスクール、調布市のアメリカンスクール・イン・ジャパンにて学ぶ。
• 高校卒業後に再度渡米してタフツ大学で後のeBay創業者Pierre Omidyarと出会うが、中途退学してOvonics社で働き始める。
• Stanford R. Ovshinskyに復学を勧められ、シカゴ大学物理専攻へ入学するも、物理を理解させることより実用的エンジニア育成を重視するカリキュラムに失望し、再び中途退学。
• 1985年秋にConnected Education社のパイオニアプログラム・オンラインコース第1期生となり、ニュースクール大学で単位を取得した。
• 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科非常勤講師を務めたことがある。
• 一橋大学大学院博士課程中退。

伊藤穰一の仕事は？

• 1997年：ネットワークセキュリティ専門家として、警察庁 情報セキュリティビジョン策定委員会委員を務める。その他、警察庁総合セキュリティ対策会議委員など多くの委員を務め、日本の警察庁ハイテク犯罪対策室立ち上げに関与した。
• 2004年～2007年：インターネットの運用に関わる重要な団体ICANNの理事を務める。
• 2005年～2007年：オープンソース・イニシアティブの理事を務めた後、名誉理事となる。
• 2005年～2016年：モジラ・ファウンデーションの理事を務める。
• 2006年～2012年：クリエイティブ・コモンズの理事長を務める。
• 2011年～2019年：米マサチューセッツ工科大学（MIT）メディアラボの所長を務める。
• 2018年4月：カルチュア・コンビニエンス・クラブ（TSUTAYAなどを運営）の社外取締役に就任
• 現在：千葉工業大学の変革センターの所長を務めるほか、2022年1月からは、千葉工業大学の評議員を務める。

伊藤穰一のエプスタイン事件とは？

2019年7月に、児童性犯罪者として有罪判決を受けたジェフリー・エプスタイン被告より、伊藤穰一個人やメディアラボへの資金提供が発覚しました。伊藤穰一は、エプスタインからラボのために52万5,000ドルの資金提供を受け、エプスタインが伊藤の個人投資ファンドに120万ドルを投資することを許可したことを認めました。それから2か月後の9月7日に、伊藤穰一がメディアラボの所長職及び、MIT教授職を辞任したことが明らかになりました。

エプスタイン被告と伊藤穰一は、2013年頃から互いの家を行き来するような仲だったと言われています。

伊藤穰一のデジタル監任命は？

デジタル監任命断念

MITメディアラボ所長辞任後の2021年8月、日本のデジタル庁設立に向けた人選の中で、事務方トップ「デジタル監」に伊藤穰一を起用する方向で進められていると各メディアで報道されました。しかし、報道後、ジェフリー・エプスタインとの関係を有していた伊藤穰一の起用を問題視する声が相次ぎ、日本政府は伊藤穰一のデジタル監起用を断念しました。結果的に、一橋大学名誉教授の石倉洋子を起用しましたが、デジタル庁は設置後の9月7日、有識者会議「デジタル社会構想会議」のメンバーの一人に伊藤穰一を起用したことを発表しました。

伊藤穰一は、デジタル庁発足について「企業や大学を含む様々な団体と協力して日本のインターネット立ち上げに関わってきた一人として本当に画期的なことだ」とし、「日本のデジタル発展には、アクセス、プライバシー、セキュリティーなど、様々な側面で課題が残る。デジタル庁は非常に重要な役割を果たすと思う」と語っていました。

今後デジタル監任命はされる？

今回、ひろゆきさんのツイートで再度名前が挙がった伊藤穰一氏。今後の人選も、やはり過去の大きな問題が後を引いてなかなか難しいかもしれませんね。現在ベンチャーキャピタリスト、起業家、作家、学者として、主に社会とテクノロジーの変革に取り組み、民主主義とガバナンス、気候変動、学問と科学のシステムの再設計など様々な課題解決に向けて活動中とのことですので、今後も伊藤穣一氏の動きに注目ですね！

【追記】疑惑のADKホールディングスと伊藤穰一との関係は？

さて、東京オリンピック・パラリンピックの受託収賄疑惑に関連して、ADKホールディングスが家宅捜索を受けています。

ADKホールディングスと伊藤穰一が率いる「デジタルガレージ」は、1996年にデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムを設立しており、関係がないとも言えないかもしれず、また関連して、高橋治之容疑者やAOKIホールディングスの3名も逮捕されています。

影響が飛び火する可能性もありますね。