渋谷ハロウィンでも雑踏事故は起こりうる?雑踏警備の重要性とその定義は?

韓国・ソウルの繁華街「梨泰院」で、ハロウィンを前に押し寄せた10万人以上の人波の中で雑踏事故が発生し、少なくとも日本人2人を含む154人が死亡したと報じられています。具体的には、梨泰院の中心にあるハミルトンホテルに近い下り坂がある路地に大勢の人が押し寄せ、将棋倒し(群衆雪崩)により事故が発生したと推定されています。

この雑踏事故により、韓国の芸能プロダクション、SM ENTERTAINMENTの所属アーティストたちによるハロウィンイベント「SMTOWN WONDERLAND2022」通称【SMハロウィン】は中止となりました。

人が多く集まる場所では雑踏事故が発生する可能性が高いため、「雑踏警備」により人の流れを制御したりすることが一般的なのですが、今回の雑踏事故では雑踏警備の不備が原因の一つであるとも言われています。

日本では東京・渋谷でのハロウィンが有名ですが、渋谷でも今回の事故を受けて雑踏警備の体制が強化されるのではないかと言われていますが、渋谷ハロウィンでも雑踏事故が起こりうるのでしょうか?

また、雑踏事故を防ぐために行われる雑踏警備の重要性と、その定義についても調べてみました。

目次

渋谷ハロウィンでも雑踏事故は起こりうる?

では、渋谷ハロウィンでも雑踏事故は起こりうるのでしょうか?

こちらは、押し合いが発生しているという、コロナ禍以前(2018年)の渋谷ハロウィンの様子です。

かなり多くの人が押し合いをしていることがわかりますね。
この後どうなったかはわかりませんが、この状態が続いて誰かが倒れたりすると、今回の韓国・ソウルでの雑踏事故のようなことになりかねません。

雑踏事故は、以下のような場所に人が多く集まることで起こりやすいと言われています。

  • スタジアムやホールなどの広くて多く人が集まる場所 →狭い出入口がボトルネックとなる
  • 階段や歩道橋、坂道
  • 狭い路地

上記のような場所で混雑が発生し、なかなか前に進めないことから、そこにいる人々がイライラし始めたりパニックになったりすることで雑踏事故は起こります。

渋谷ハロウィンでよく目にするのはスクランブル交差点です。
渋谷のスクランブル交差点は、人はたくさん集まりますが、狭い場所ではありませんし雑踏警備もきちんとしているようですので、ハロウィンであっても雑踏事故は起こりにくいと予想されます。

しかし、渋谷では他にも人が集まる場所がたくさんありますよね。

引用:https://town.mec-h.com/mh-omotesando/17


竹下通りなどはそんなに広くない通りですので、人が集まりすぎると雑踏事故が起こりやすくなります。

ここまでの検証より、
渋谷ハロウィンでも場所や条件次第で雑踏事故が起こりうる可能性があるということがわかります。

雑踏警備重要性は?

前述のような雑踏事故を未然に防ぐために行われるのが、「雑踏警備」と呼ばれるものです。

「雑踏警備」の具体的な定義については後程記事内で後述しますが、大まかにいうと、人が集まる場所などにおいて、一定の人数ごとに人の流れを制御したりするものです。

雑踏警備の成功例で有名なのが「DJポリス」ではないでしょうか。

「DJポリス」は、2013年、日本代表が2014FIFAサッカーワールドカップ出場を決めた夜に、渋谷で大勢のサポーターに対してユーモアを交えた話術でルールを守るよう呼びかけた警視庁機動隊員のことを指します。

その日もとても多くの人が渋谷に集まっていたのですが、逮捕者やけが人が1人も出なかったと言います。

上記より、人が多くても、雑踏警備がしっかりしていれば雑踏事故が起こりにくいということがわかりますよね。人が集まる場所での雑踏警備は非常に重要な警備なのです。

雑踏警備の定義は?

とても重要なこの「雑踏警備」について、簡単ですが調べてみました。

雑踏警備の定義は?

警備業法第2条第1項第2号に規定する警備業務のうち、人の雑踏する場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務(雑踏の整理に係るものに限る。)

雑踏警備の人数は?

  • 雑踏警備業務に係る1級検定合格警備員 :雑踏警備業務を行う場所(当該場所の広さ、予想される雑踏の状況、従事する警備員の人数及び配置状況により当該場所が2以上の区域に区分される場合に限る。)ごとに1人
  • 雑踏警備業務に係る1級検定合格警備員又は2級検定合格警備員 :雑踏警備業務を行う場所ごと(当該場所の広さ、予想される雑踏の状況、従事する警備員の人数及び配置状況により当該場所が2以上の区域に区分される場合には、それらの区域ごと。)に1人以上

場所の広さによって配置する人数が違うということになりますね。

雑踏警備に該当する?しない?

①スーパーの大売出し、イベントなどでの警備は?

雑踏警備に該当します。

②イベントやコンサートでの手荷物検査は?

雑踏警備に該当しません。(ただし、上記①を兼務している場合は該当)

③プールの監視は?

雑踏警備に該当しません。 →人の雑踏の整理に当たらないため

④マラソン大会などの車両誘導や交通規制は?

雑踏警備に該当しません。(ただし、交差点などで人の密集を整理する場合は該当する)


ここまで、とても簡単ですが雑踏警備について調べてみました。

人が多く集まる場所では、雑踏事故防止のため雑踏警備をする方々が必ず配置されています。私たちがイベントなどを楽しめたり、イベントが円滑に進むためにも雑踏警備は不可欠であることがわかりましたね。

渋谷ハロウィンでは特に多くの人が集まりますので、今回の韓国・ソウルでのような雑踏事故が起こらないように、参加される方は雑踏警備に従事される方の指示に従って行動し、楽しいハロウィンを過ごしましょう!

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